ソラマメ(マメ科) 空豆 蚕豆

別名 五月豆、蚕豆、天豆、仏豆、唐豆、夏豆、野良豆、大角草(イササグサ)など

四月に畑で、花を咲かせているのを見つけ、五月になると実をつけると思いつつ、時が過ぎ、先日、見に行ったところもう立派な豆をつけ、収穫時でした。ソラマメって普通の豆と違って、空に向かって上向きでサヤをつけます。豆は下がって実をつけるのが普通ですが、この豆は天に向かってサヤをつけるので「空豆」といわれています。「蚕豆」と書くのは、サヤが蚕に似ているからとも言われています。四月号の「東京きもの倶楽部通信」「花祭り」の行事のイラストで「がんばっているソラマメちゃん!!」を書きましたが、まさにその姿なのです。

茎は植物としても珍しい「四角柱」です。丸くないのですよ!。何から何まで植物としてユニークなものひとつです。ただし、畑で作ってみるとちょっと大変。とても虫がつきやすく(アブラムシ)油断しているとビッシリつき、葉も黄ばんで色悪く、元気のない姿でまるで枯れそうになります。せっかくの家庭菜園なのだから消毒はしたくないものの、ある程度の期間限定の消毒は必要なのかと・・・思います。

この写真の持ち主の畑のソラマメはとても優秀な出来栄えできっと丹精込めてつくられたのでしょう。昨年の我が家の出来の悪いのとは雲泥の差!!とても新鮮でおいしそうでした。何事も愛情のかけかたひとつで格差ですね。

ソラマメの花はエンドウの紅花に似ています。しかし大きいです。葉の色が柔らかい薄緑系、花は薄紫系で花材としても美しいです。

ソラマメは今が旬!未熟なうちに早採りしたものを食しているのですが、成熟した豆はお正月に使われる「お多福豆」と呼ばれています。この時期の旬のものは、サヤをゆでてビールのおつまみにピッタリです。時間が過つと、だんだん栄養価も落ちてくるので新鮮なものを求め、すぐ調整したいものです。店頭で選ぶ時、ちょっと気をつけて選びたいですね。サヤの緑色が鮮やかで、弾力のあるもの、中わたがしっかり詰まっているものを選ぶとよいでしょう。

生産者のおススメメニューは新鮮なうちにサヤごと焼くととても甘みがありおいしい!!と。是非お試しくださいね。(本当においしい)。

先日、機会あって精進料理をいただきましたが、その中のメニューの中に「ワカメとソラマメ」のとり合わせ料理があり薄味だし汁でさっと煮びたしして出され、これもなかなかさっぱりとおいしかったです。さっそく我が家の一品に加わりました。面倒でなければ豆の薄皮をとると食べやすいです。

直売所で買い求めたソラマメ、紫玉ネギ、コールラビーを並べているうちに、この時期の爽やかな緑と紫の色合いがお互いを引き立て美しく、ちょっと「盛り物」を楽しんでみました。

野菜達も負けず少らず「旬」を主張し、伝えてくれています。(染子)

カテゴリー:日々の出来事