2013/04/01

それぞれの春

4月は出会いの季節、そして別れの季節。
よくそんなフレーズを聞きます。
卒業、入学、入社、転勤、引っ越し、、、
いろいろな出会いと別れがありますよね。

私事ですが、
私の母は桜が満開の4月8日に静かに永眠しました。
だいぶ昔ですが、桜が満開の中、
そしてお釈迦様のお誕生日といわれている花祭りの日に
天に召されるなんて、、、なんだか不思議だけど羨ましい、、
悲しい記憶みたいですが、
桜満開の中、親しい方々に見送ってもらえた母は幸せだな、、、
と今も思います。

3月発行の「かわら版」から「東京きもの倶楽部」通信に移った
「四季を楽しむ伝統行事」のコラムも
「花まつり」について書かれていましたね。

お釈迦様に因んだ植物の話は、なるほど、と頷くばかり。
日本の文化は見立ての文化、
みたいなところがあり、そこが楽しい!
まさに、「モノに託して思いを陳べる」
の世界が「盛りもの」なのですね。

よく考えたら、ハートのチョコレートを好きな人に渡すこと、
も、同じようなところがあります。
ハート=心=愛。
わざわざ三角形の鱗文様の形のチョコレートをあげる人はまずいない。
だって、厄除け 、を意味しますから!(笑)

と、話がそれましたが、、
和菓子は、本当に作り手の思いが表現されています。
ですから、お茶席で使うお菓子を何にしようか、、、
その日の亭主は趣向をこらすわけです。
亭主の思いを客人がどれだけ汲み取れるか、、、
そこに面白さがあったりします。

最近は、お煎餅やさんも素晴らしいです。
(実はお煎餅好きのわたくし、です
「銀座 あけぼの」さんで、またまた粋なものを発見。
この時期ならではのお煎餅。
すべて桜の花です。その中に蝶々が、、、。
そしてこの菓名は「それぞれの春」
うーん、素敵すぎます。

ラッピングの袋も桜の花、中味も桜尽くし。

誰がどんなシチュエーションで、
このお煎餅を贈るのかな、、、。
この蝶々を人に見立てたら、2人ということだわ。
桜の花の下、それぞれの春に向かってあるき始める2人かしら?
それとも、出会った2人かしら、、、
たった一袋のお煎餅から、
ストーリーができてゆきそうな「それぞれの春 」

あなたの春はどんな春になりそうですか。

投稿:N

カテゴリー:イベントレポート