2012/11/22

七五三、いいですね。すくすく育っているお子様達と、見守りつつ喜ぶ親御さんの姿がなんとも微笑ましいです。

11月、もう一つおめでたい行事といえば、歌舞伎好きな私にとっては吉例顔見世大歌舞伎!

京都ほど風物詩的な行事ではないにしても、豪華顔ぶれにはワクワクします。

色とりどりな歌舞伎の世界。今回は特に女形の紫の色が気になりました。

こちらの色見本と照らし合わせてみます:http://www.colordic.org/w/

まずは双蝶々曲輪日記の遊女、藤屋都(時蔵丈)。

敵をだましてその小指を切り落とすほど気丈で、機転が利く。そんな都の打ち掛けは青みの強い濃い紫。

その妹分の吾妻(梅枝丈)はもう少し色っぽいです:

若々しくて、守りたくなるような色ですね。

都も、引窓の場面では甲斐甲斐しい女房、お早になります。

色気を残しつつも、田舎に引っ込んで、夫より一歩下がった存在になっている感じがする色ですね。

さて、夜の部はどうでしょう。

熊谷陣屋の二人の女性も紫を着ています。まずは熊谷直実の妻、相模。

武家の女房として、しっかりとした紫の小袖を着ています。赤めでもない、青めでもない、本紫でしょうか。

より高貴な藤の方は、

皇統をひく平敦盛の母だけに、より公家風??な京紫でしょうか。

赤っぽい、少しくすんだ紫でも、お早の暗紅色とはまたひと味違いますね。

どうでしょう。同じ紫でも微妙に、しかしこんなに違って、性格が出るんですね。

風情のある日本の伝統色の名前。いつも勝手に想像しているので、実際衣装に使われている色名は恐らく違うと思います。ご存知の方、教えてください!

ちなみに今回のお目当ての仁左衛門丈は体調不良により休演でした(涙)

病気中の歌舞伎役者の皆様のご快復を祈りつつ、歌舞伎座の開場には豪華に皆様勢揃いして欲しいと願っています。

投稿:d.T

 

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