お世話になっている浅草の老舗すき焼き店「ちんや」の旦那・住吉史彦さんが、『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』(¥1,728/晶文社)という本を出版されました。浅草の九人の旦那衆と住吉さんが、浅草の九軒のバーで語り合う対談集、という面白い趣向になっています。

いつ行っても多くの観光客で賑わう浅草ですが、関東大震災と東京大空襲で2回も焼け野原となり、1970年代にはテレビの影響で六区の興行が下火になる、という浮き沈みがありました。そんななかでも浅草にこだわり、街とともに商いを続ける老舗の旦那衆による「浅草ならではの商人論」です。

<目次>
第一話 世界に唯一の「江戸趣味小玩具」の店
「助六」五代目 木村吉隆さん
(「バーリイ・浅草」にて)
第二話 最大の危機は生鮨が主流となった頃でした
「弁天山美家古寿司」五代目 内田正さん
(「オレンジルーム」にて)
第三話 神さまの御霊を載せて町を守る神輿を作る
「宮本卯之助商店」七代目 宮本卯之助さん
(「スリーウッド」にて)
第四話 江戸の食文化として「どぜう鍋」を守る
「駒形どぜう」六代目 渡辺孝之さん
(「ビー」にて)
第五話 芸どころ浅草の花柳界を支える
割烹家「一直」六代目 江原仁さん
(「フラミンゴ」にて)
第六話 牛のヨダレのごとく商いを続ける
浅草おでん「大多福」四代目 舩大工安行さん
(「オクラ・イズ・バー」にて)
第七話 浅草六区には夢がある
「浅草演芸ホール」二代目会長 松倉久幸さん
(「フィガロ」にて)
第八話 ごはんにも日本酒にも合うのが洋食
「ヨシカミ」二代目 熊澤永行さん
(「フォス」にて)
第九話 「履物の町」浅草で職人がいる履物店
「辻屋本店」四代目 富田里枝さん
(「マーチ」にて)

著者・住吉史彦(すみよし・ふみひこ)
1965年浅草に生まれ育つ。1988年慶應義塾大学卒業後、デパートに勤務。2001年すき焼き「ちんや」六代目となり、現在に至る。すき焼き文化を広めるために、日本初のすき焼き屋の団体「すきや連」の結成に参画し事務局長を務める。著書に『日本のごちそう すき焼き』(平凡社、共著)

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